手刀
合気道は剣の理合であるともいわれているほど、その動きは剣理に即している。故に徒手における合気道の手は剣そのものであり、常に手刀状に動作している
広義には、手を充分開いた場合の肘から腕先の部分をいうが、主として手刀、橈骨部、尺骨部等についていう場合が多く、小指の付け根の部分から手首にかけての部分(手刀の部分) を多用する。この手刀は、全身の力の集約点である人体の重心から働く力が直結しているため、正しい体の動きによってこれを使用した場合、合気道にいう、力強い呼吸力の発揮となってくる
腕抑え(第一教)、小手廻し(第二教)等基本技はすべてこの手刀を使用し、手刀で相手の肘を突き上げ、切り上げ、まき下す等、種々の攻防の秘術にしている








合気道ではこの手刀を主として「内斬廻し」「外斬廻し」「内斬返し」「外斬返し」等の動きに使用している また、この手刀の動きをよく理解しておけば、 この動きが変化して、当身、捻り、押し、引き等にも充分利用できる
「合気道技法」 復刻版 植芝吉祥丸著 植芝盛平監修